アルケラン錠2mg


作成又は改訂年月

**2017年2月改訂(第12版)

*2016年2月改訂(第11版)

日本標準商品分類番号

874219

薬効分類名

抗多発性骨髄腫剤

承認等

販売名

アルケラン錠2mg

販売名コード

4219002F1034

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01072

商標名
Alkeran Tablets2mg

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

1979年5月

貯法・使用期限等

貯法 
遮光した気密容器、2~8℃で保存

使用期限
包装に表示

規制区分

毒薬

処方箋医薬品
(注意-医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
1錠中に日局メルファラン2mg

添加物
結晶セルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、ヒプロメロース、マクロゴール400

性状

白色のフィルムコート錠であり、識別コード及び形状は下記のとおりである。

識別コード
GX EH3


(直径)
raster
6.5mm

raster

側面
(厚さ)
raster
3.5mm

質量
103mg

一般的名称

メルファラン

Melphalan

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
白血球数2000/mm3以下又は血小板数50000/mm3以下に減少した患者[致死的な感染症誘発や出血傾向増大の危険性が高くなる。]

2.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の寛解
多発性骨髄腫

用法及び用量

(1)
1日1回メルファランとして2~4mg(本剤1~2錠)を連日経口投与する。

又は

(2)
1日1回メルファランとして6~10mg(本剤3~5錠)を4~10日間(総量40~60mg)経口投与し、休薬して骨髄機能の回復を待ち(通常2~6週間)、1日2mg(本剤1錠)の維持量を投与する。

又は

(3)
1日1回メルファランとして6~12mg(本剤3~6錠)を4~10日間(総量40~60mg)経口投与し、休薬して骨髄機能の回復を待ち(通常2~6週間)、同様の投与法を反復する。

なお、投与中は頻回に血液検査を行い、特に白血球数、血小板数を指標として適宜用量を増減又は休薬する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
本剤の投与により、骨髄抑制があらわれるので血液検査を十分に行い、特に白血球数が3000/mm3以下又は血小板数100000/mm3以下に減少した場合は骨髄機能が回復するまで減量又は休薬すること。

2.
腎障害のある患者では本剤のクリアランスが低下し、本剤による副作用が増強するおそれがあるので、投与量が過多にならないよう考慮すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
他の化学療法剤の投与中又は投与直後の患者あるいは放射線照射中又は照射直後の患者[重症の骨髄抑制があらわれるおそれがある。]

2.
感染症がある患者[感染症が増悪するおそれがある。]

3.
尿毒症を伴う患者[本剤の毒性が増大されるので、観察を十分に行い適宜減量のこと。]

4.
腎機能障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

重要な基本的注意

骨髄異形成症候群(MDS)、急性白血病が発生したとの報告があるので、本剤を投与する際は、患者に対する有益性及び危険性を考慮すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

昭和42年9月より昭和57年4月までに収集された総症例1096例中596例(54.4%)に副作用の発現が報告された。また臨床検査値の変動は、660例で60.2%であった。その主なものは、骨髄抑制に伴う白血球減少、食欲不振、悪心・嘔吐等の胃腸障害、AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇を伴う肝障害であった1)

重大な副作用

1.骨髄抑制
汎血球減少白血球減少血小板減少貧血があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

2.*ショック、アナフィラキシー
ショックアナフィラキシーがあらわれることがあり、そのような症状に伴ってまれに心停止が起こることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3.重篤な肝障害、黄疸
肝炎や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

4.間質性肺炎、肺線維症
間質性肺炎肺線維症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。

5.溶血性貧血
溶血性貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1.消化器
0.1%~5%未満
悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、胃重感、下痢、腹部膨満感、胃・十二指腸潰瘍、口内炎

2.過敏症
0.1%~5%未満
発熱、そう痒感、発疹

3.過敏症
頻度不明注)
紅斑、丘疹、めまい、血圧低下、呼吸困難、蕁麻疹、浮腫

4.皮膚
0.1%~5%未満
脱毛

5.肝臓
0.1%~5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇

6.その他
0.1%~5%未満
感染誘発

7.その他
頻度不明注)
卵巣機能不全、月経異常、BUN増加

注)自発報告または海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。

高齢者への投与

本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
*妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、妊娠する可能性のある婦人及びパートナーが妊娠する可能性のある男性には、適切な避妊をするよう指導すること。妊娠中に本剤を使用する場合、又は本剤を使用中に妊娠した場合は、胎児に異常が生じる可能性があることを患者に説明すること。[動物実験で大量(1.0mg/kg以上)を雌ラットに投与した場合、胚・胎児の死亡及び催奇形性が報告されており、また他のアルキル化剤(シクロホスファミド)で催奇形性を疑う症例報告がある。5mg/kg以上を雄マウスに投与した実験で生殖細胞に対する遺伝毒性が報告されている2),3)。]

2.
授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。

過量投与

徴候、症状
本剤の過量の経口投与において、最も起こり得る初期症状は悪心、嘔吐及び下痢である。また、主な副作用は白血球減少、血小板減少及び貧血をきたす骨髄抑制である。

処置
本剤は特有の解毒剤を有しておらず、本剤は血液透析により除去されないとの報告がある4)。本剤の過量投与が疑われた場合は、輸血、血液造血因子、抗感染症薬の投与等の支持療法を行うこと。また、必要に応じ無菌管理を考慮し、血液学的検査を頻回に行い、患者の状態を十分観察すること。

その他の注意

1.
マウス(1回0.75及び1.5mg/kgを週3回、6ヵ月間、腹腔内投与)及びラット(1回0.9及び1.8mg/kgを週3回、6ヵ月間、腹腔内投与)におけるがん原性試験で、マウスでは肺腫瘍及びリンパ肉腫の発生、ラットでは腹膜肉腫の発生が報告されている。

2.
本剤は動物試験(ラット及びマウス)において遺伝毒性が認められている。また、本剤を投与した患者において染色体異常が認められたとの報告がある。

3.
動物試験(ラット及びイヌ)において精子形成抑制作用が認められたとの報告がある。

4.
類縁薬シクロホスファミドを投与した雄ラットを、シクロホスファミドを投与しない雌ラットと交配させたところ、胎仔の死亡増加及び奇形を認めたとの報告がある。

薬物動態

1.吸収注1)注2)
成人悪性腫瘍患者に経口投与された14C標識メルファラン(4.4~6.4mg/m2/日)は、投与2時間後に最高血中濃度に達した5)

2.代謝・排泄注1)注2)
成人悪性腫瘍患者に経口投与された14C標識メルファラン(4.4~6.4mg/m2/日)は、緩徐な排泄パターンを示し、投与後6日間で、投与量の約30%が尿中に排泄され、また20~50%が糞便中に排泄された5)

注1)外国人における成績である。

注2)アルケラン錠の効能・効果は多発性骨髄腫の自覚的並びに他覚的症状の寛解である。

臨床成績

昭和42年9月より昭和51年12月に実施された、多発性骨髄腫患者234症例における一般臨床試験の概要は次のとおりである6)

臨床成績の表

多発性骨髄腫治療効果判定項目有効やや有効無効
自覚症状の改善
(骨痛の軽快その他)
114例
(54.5%)
64例31例
末梢血液像の改善
(Hb量の改善その他)
56例
(26.8%)
56例97例
骨髄像の改善
(形質細胞百分比の減少その他)
78例
(44.6%)
40例57例
M成分量の減少
血清骨髄腫
蛋白の減少

96例
(43.8%)
63例60例
M成分量の減少
尿BJ蛋白の減少

48例
(50.0%)
12例36例
骨レ線所見の改善11例
(6.3%)
32例131例
血清カルシウムの減少14例
(18.7%)
21例40例
腎機能の改善
(BUNその他の改善)
19例
(21.1%)
23例48例

薬効薬理

1.抗腫瘍効果7)
メルファランは、多発性骨髄腫に罹患した患者における骨髄腫細胞に対し、増殖抑制作用を示す。

2.作用機序7)
メルファランは、ヒト多発性骨髄腫細胞のDNA合成開始を抑制することによりその増殖を抑制する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
メルファラン(Melphalan)

化学名
4-Bis(2-chloroethyl)amino-L-phenylalanine

分子式
C13H18Cl2N2O2

分子量
305.20

構造式
raster

性状
白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。水、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。希塩酸又は希水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって徐々に着色する。

旋光度[α]20D
約-32°(乾燥物に換算したもの0.5g、メタノール、100mL、100mm)

包装

アルケラン錠2mg:25錠 瓶

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
厚生省薬務局監修:薬務公報,1226,21-23(1983)

2)
*Russell,L.B.,et al.:Mutat Res,282,151-158(1992)

3)
*Generoso,W.M.,et al.:Mutat Res,345,167-180(1995)

4)
Tricot,G.,et al.:Blood,84,180A(1994)

5)
Tattersall,M.H.N.,et al.:Eur J Cancer,14,507-513(1978)

6)
Melphalan治療研究グループ:臨床血液,18,961-972(1977)

7)
原 宏 ほか:日本血液学会雑誌,34,614-621(1971)

文献請求先

**アスペンジャパン株式会社

〒102-0073 東京都千代田区九段北一丁目8番10号
カスタマーセンター

TEL:0120-161-576

FAX:0120-788-654

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**製造販売元(輸入)

アスペンジャパン株式会社

東京都千代田区九段北一丁目8番10号
http://www.aspenpharma.co.jp